header1 header2

FIX-pms について

[ English ]

FIX-pms とは?

 FIX-pmsは,九州大学南石教授が提唱する農場内の生産・経営活動全般を記録するデータ規格 FarmXML の一部として,これまでの精密農業研究やGISベース圃場作業管理ソフトウェア開発研究の成果を踏まえながら,農場内の主に生産工程管理情報全般を記録可能なデータ規格として考案されています。生産活動のうち,圃場や栽培作物,生産資材,作業者,使用機材などのリソース(数量)管理,作付けから栽培・収穫・調製・出荷までの生産工程(進捗)管理場面での情報管理を取り扱い対象としています。販売計画や会計経理などの経営に関わる場面は対象としていません(FarmXMLを構成するであろう他の規格との協調を予定しています)。

 

FIX-pms 1.1.0 スキーマ2016年1月版New

 FIX-pms スキーマはEUのagroXMLを参考にしつつ,作業計画・管理支援システム(PMS)が取り扱う農業生産工程管理データをできるだけ一般化した形式で表現できるように再構成して規格化を目指しているものです。

 FIX-pms スキーマのルート要素は<FIX-pms>です。

 下図は <FIX-pms> ルート要素の子要素群です。<Author>要素から<Note>要素まではFIX-pms文書(インスタンス)自体のヘッダ(メタ)情報に相当するものです。続く<Farm>要素から<ProductProcess>要素までが農場生産に関するさまざまなデータを表現・格納するためのデータ構造を定義しています。これら要素の多くが任意(オプショナル:minOccurs=0)となっており,使用目的に応じて必要な要素だけを記述すればよいようになっています。

 FIX-pmsは既存のスキーマを引用している部分があります。たとえば,GPXXによる作業軌跡データ等は<WorkProcesses>以下の<TrackData>要素の子要素として,BIX-ppによる施設等での連続計測データは<Cultivations>以下の<MeasuredData>要素の子要素として記録できるようになっています。また,圃場の位置・形状や農場の位置(代表点)などの地理情報表現にはOGCGML(の一部)を引用しています。

 

FIX-pms 1.1.0

※ 多くの要素が任意(minOccurs=0)として定義されています。ここでは<Author>,
  <Create>要素は必ず1回だけ記述する(必須要素である)ことがわかります。

[ FIX-pms 1.1.0 スキーマ(トップ構成のみ) ] Updated

 

FIX-pms Primary structure

※ 農場内の主要一覧コンテンツ(作業者,作物,機材・資材,製品などのリスト)は<MasterContents>要素以下に記述されます。
※ 圃場,作付け(圃場利用),作業,生育,土壌,品質,生産物加工・調製などの生産工程管理情報はそれぞれの要素以下に記述されます。

[ FIX-pms 1.0β スキーマ(主要部構造) ]Updated

 

主要な生産工程管理項目別にみたスキーマ

 FIX-pms スキーマ(書式)はほとんどの構成要素が任意要素であることから,表現したいデータ項目(目的)に応じて必要な要素を記述すればよいようになっています。

 以下の例は,農地管理を目的とした圃場要素に関連するデータ構造を抽出したスキーマ図,同様に作付け管理を目的としたスキーマ図,作業管理を目的としたスキーマ図,生育・土壌・品質管理を目的としたスキーマ図です。

 いずれも,FIX-pms スキーマから,必要な要素構造(書式)部分を抜き出しただけに過ぎません。このようにスキーマ定義に従って,必要な部分のデータを記述することでデータ交換などの目的を達成することができます。

 見方を変えれば,FIX-pmsはこのような部分的なデータ表現の集合体であるともいえます。

 

fixpmsFieldElement

(a) トップ〜圃場関連データ(<Field>要素)

fixpmsCroppingElement

(b) 作付け関連データ(<Crop>〜<Cultivation>要素)

fixpmsWorkElement

(c) 栽培作業関連データ(<Crop>〜<Work>〜<WorkProcess>要素)

FIX-pms 生育その他データ要素

(d) 生育〜土壌〜品質関連データ

[ FIX-pms スキーマ主要構造(主要管理対象別) ]New

 

主要要素別コンテンツ(スキーマリファレンス)

 以下では,FIX-pmsの主要要素(=主要生産工程管理対象項目)ごとその概略構造を紹介しています。

 

<Farm> element
  • FarmID ・・・ 農場の識別番号.将来的には統一番号化されるのが望ましい.その意味では現在は数値
    を規定しているが文字コードに変更される可能性あり.
  • FarmName ・・・ 農場名称
  • Address ・・・ 住所等.このなかで農場主(経営者)名や空間座標も記述できる.
  • Contact ・・・ 連絡先.電話や電子メール,HPアドレスなど.
  • FileID ・・・ このFIX-pms文書の元となったデータファイル管理コード(管理システム依存)
  • FileName ・・・ このFIX-pms文書の元となったデータファイル名(管理システム依存)
[ <Farm>要素:農場概略情報を記述・格納します ]

<Field> element
  • FieldID ・・・ 圃場識別番号(整数値)
  • FieldCode ・・・ 圃場識別コード(文字列)
  • FieldNumber ・・・ (農地管理上の)地番(地籍登記などにもとづく)
  • FieldName ・・・ 地名.任意の圃場名称.農場内での通称名など(ローカルネーム)
  • RegisteredArea ・・・ 地籍面積(登記上の面積)
  • CulivateArea ・・・ 耕作面積.実務上の耕作可能な面積.水田では水張り面積とも
  • OwnerID ・・・ 圃場(土地)所有者番号.マスタコンテンツ上の個人・組織番号を参照
  • WorkerID ・・・ 耕作者番号.同上
  • ZoneName ・・・ 圃場が属する地域名(大字など)
  • SubZoneName ・・・ 圃場が属する地域細目名(小字など)
  • IrrgAreaName ・・・ 圃場が属する水域・水系名
  • JAN ・・・ バーコード管理用の圃場コード
  • Note ・・・ 任意のメモ(備考)
  • SpatialData ・・・ gml記述による圃場の空間情報.<Point>は代表点,<Polygon>は圃場形状
  • PartFields ・・・ 圃場内の細分化圃場,部分圃場など.通常は,合筆された圃場の地権者別区画や野菜・園
    芸作での作物別・作期別区画などに利用.親である<Field>要素とほぼ共通の子要素を持つ.自身がさらに
    PartFields要素を所有することで再帰的な記述が可能.
[ <Field>要素:圃場(農地・区画)の基本情報を記述・格納します ]

 

<Cultivation>要素
  •  FieldID ・・・ 圃場識別番号(整数値).この番号により圃場(区画)を参照します
  • CroppingNo ・・・ 作付け番号(整数値).作付け(区画利用)の通し番号
  • CropID ・・・ 作物番号(整数値).MasterContentの<Crop>要素以下に登録された作物番号を参照
  • VarietyID ・・・ 品種番号(整数値).同上の品種番号を参照
  • CroppingYear ・・・ 作付け年(西暦年)
  • CroppingStart ・・・ 作付け(区画利用)開始日.作物作付け利用では通常播種・移植日
  • CroppingEnd ・・・ 作付け(区画利用)終了日.作物作付け利用では通常収穫完了日
  • CroppingArea ・・・ 作付面積
  • Yield ・・・ 収穫高
  • Note ・・・ 備考(任意のメモ)
  • MeasureData ・・・ 区画に付随して定点計測されたデータ値.子要素として<BIX-pp>を持ち,
    計測値のメタ情報も含めBIX-pp規格で記述
[ <Cultivation>要素:圃場(農地・区画)の利用状況(作付け状況など)を記述・格納します ]

 

<GrowthData>要素

※ <BinaryString>要素には画像(写真)・動画・音声などを格納できます
ただし,Base64などテキストエンコードされるのでサイズは大きくなります
  • FieldID ・・・ 圃場識別番号(整数値).この番号により圃場(区画)を参照します
  • CropID ・・・ 作物番号(整数値).MasterContentの<Crop>要素以下に登録された作物番号を参照
  • RecDate ・・・ 記録日時
  • UserData ・・・ ユーザ定義による任意のデータを格納します.データのメタ情報(定義情報)も一緒に
    格納します
  • WorkNo ・・・ 作業に関連するデータの場合はその作業番号(通し番号)を記録して,作業データと紐
    付けます
[ <GrowthData>要素:圃場の作付けに対して生育状況などの観測データを記述・格納します ]

 

<WorkProcess>要素
  • FieldID ・・・ 圃場識別番号(整数値).この番号により圃場(区画)を参照します
  • CroppingNo ・・・ 作付け番号.この番号により作付けデータを参照します(紐付けます)
  • CropID ・・・ 作物番号(整数値).MasterContentの<Crop>要素以下に登録された作物番号を参照
  • WorkNo ・・・ 作業データ管理番号(通し番号で管理システム依存の番号)です.生育データなど他
    データと作業データとの紐付けに使用します(他データからこの番号を参照することで作業データに紐
    づける)
  • WorkID ・・・ 作業番号.MasterContentの<Work>要素以下に登録された作業番号を参照(作業定
    義:作業名など)する際に使用する(マスタ参照用)
  • WorkDate ・・・ 作業日
  • WorkTime ・・・ 作業時間(作業に要した時間)
  • StartTime ・・・ 作業開始時刻
  • EndTime ・・・ 作業終了時刻
  • WorkArea ・・・ 作業面積(実績値)
  • WorkerUsage ・・・ 作業者の使用状況(就業状況)
  • MachineUsage ・・・ 作業・生産機械の使用状況
  • MaterialUsage ・・・ 生産資材(肥料・農薬・その他資材)の使用状況
  • LotNo ・・・ 生産出荷工程(乾燥・調製・軽量・出荷)などの作業時の作業対象ロット番号
  • Note ・・・ 備考(任意のメモ)
  • TrackData ・・・ 作業軌跡情報.GPXまたはGPXX形式で格納
[ <WorkProcess>要素:圃場の作付けに対して栽培作業状況を記述・格納します ]

 

<SoilData>要素
  • FieldID ・・・ 圃場識別番号(整数値).この番号により圃場(区画)を参照します
  • CroppingNo ・・・ 作付け番号.この番号により作付けデータを参照します(紐付けます)
  • CropID ・・・ 作物番号(整数値).MasterContentの<Crop>要素以下に登録された作物番号を参照
  • NumericDataItem ・・・ 子要素に項目番号,項目名,項目数値データと単位文字列(属性)
[ <SoilData>要素:圃場の土壌診断データを記述・格納します ]

 

<QualityData>要素
  • FieldID ・・・ 圃場識別番号(整数値).この番号により圃場(区画)を参照します
  • CroppingNo ・・・ 作付け番号.この番号により作付けデータを参照します(紐付けます)
  • CropID ・・・ 作物番号(整数値).MasterContentの<Crop>要素以下に登録された作物番号を参照
  • NumericDataItem ・・・ 子要素に項目番号,項目名,項目数値データと単位文字列(属性)
[ <QualityData>要素:圃場収穫物の品質データを記述・格納します ]

 

<ProductProcess>要素
  • LotNo ・・・ ロット番号(整数値).この番号によりロットを識別します(参照されます)
  • CroppingNo ・・・ 作付け番号.この番号により作付けデータを参照します(紐付けます)
  • CropID ・・・ 作物番号(整数値).MasterContentの<Crop>要素以下に登録された作物番号を参照
  • VarietyID ・・・ 品種番号(整数値).同上の品種番号を参照
  • RecDate ・・・ ロット生成・登録日時
  • ProductYield ・・・ ロット元の収穫量
  • ProductArea ・・・ ロット元の総面積
  • ProductYear ・・・ ロット生産年
  • Note ・・・ 備考(任意のメモ)
  • ProductSource ・・・ ロットの元(収穫圃場番号またはソースロット番号)
  • ProductQuality ・・・ ロット品質データ
  • MachineUsage ・・・ 生産機械・施設等の使用状況
  • ProductWork ・・・ ロット生産加工調製作業状況
  • ProductList ・・・ 製品(生産品・商品)一覧
  • ShipList ・・・ 出荷一覧(前項の製品ごとに)
[ <QualityData>要素:圃場収穫物の品質データを記述・格納します ]

 

 

(C) 2012 AGinfo.NARO (AgSys-IT NARC)

2016.01